まだまだ、これからじゃないか。
中学時代のクラスメートの石崎くんを思い出しました。
腕立て伏せをしている時に、フッと頭によぎったのです。
石崎くんは車いすでした。
当時、脚を触らせてもらった記憶があります。
彼は、脚にまったく力が入りません。
中学2年か3年の頃、彼は亡くなりました。
ご両親から、『彼は本当につらかっただろうけど、一切の弱音を吐かなかった。みんなは一生懸命、生きてほしい』と、話があったのを、今でも覚えています。
体育の柔道の時間、先生が、『石崎はたった数回しかできなかった腕立て伏せを、50回できるようになった。』と、腕は使えるからと、彼が陰で努力していたことをみんなの前で話してくれました。
そのことを、今朝、腕立て伏せをしながら思い出したのです。
彼が暗い顔をしていた記憶が私にはありません。
いつも元気な、笑顔でいる記憶しかありません。
自分はありがたいことに、今もこうして生きています。
本当に一生懸命に生きているか、と問われたら、Noです。
“彼の分も”とか、そういうことではありません。
そうではありませんが、同じ同級生でも、すでに先に逝っている事実を、今朝、筋トレし、走りながら、頭にずっと反芻していました。
生きているということは、まだまだ、学ぶべきことがあるのだと感じます。
先日、ボストン美術館 浮世絵名品 北斎展に行きました。
アメリカの雑誌で、この1000年の最も重要なできごと、人物として、唯一紹介された日本人が、葛飾北斎です。
はじめて浮世絵版画を観ましたが、ものすごく線が細かいのですね。
版画でこんなに美しく色が出るんだと、ちょっと信じられないくらいです。
教科書で観るそれとは、随分違いました。
生に触れることでしか、わかりません。
その北斎は、70歳を越えてから本領を発揮した天才絵師と言われているようです。
『70歳までの作品は取るに足らないものばかり』、と北斎自身が言っていたようで、90歳の生涯、まるで修行僧のように浮世絵作品を作成し続けたようです。
『100歳を越える頃には、描くたった一点が、生きた点となる』と、追究欲は生涯尽きることはなかったと言います。
30代、40代は、北斎の年齢の半分以下です。
よく、『もう年だから』と聞きます。
本当にそうだろうか。
芸術作品から、彼らの情熱を感じます。
そもそも、よくこんなにも作品を残せたな、という数です。
年齢は諦める理由にはまったくならないことを、教えてくれます。
死んだように生きていたら、彼らに怒られそうです。
P.S.
腕立て50回って、かなりしんどいよ。
連続100回できるようになるまで、必ず続けます。
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