負けることで、スタートしよう。
勝つことだけが大切なことではありません。
きちんと負けることも大切です。
きちんと負けることで、次に進むことができます。
『きちんと負けろ』が、映画【アゲイン 28年目の甲子園】のキーワードです。
中井貴一さん演じる坂町は、きちんと負けることで、失ってきたことをひとつひとつ取り戻していきます。
『あーなったのは、俺のせいじゃない』
『俺はまだあの時のことを許せていない』
そう言って過去の出来事を引きずる人は多いです。
映画にはそんな過去を引きずる元高校球児たちが出てきます。
時間が過去で止まって、動かないのです。
坂町は心を閉ざしている娘との関係に向き合います。
『試合、観に来てくれないか』と、はじめて今の自分の気持ちを伝えます。
チケットを渡すと、娘の心の奥底にあった感情があふれ出ます。
自分の気持ちを伝えたから、娘も父に対して言いたいこと言えたのです。
あのシーンで初めて、坂町は娘に“きちんと負けた”のです。
心が癒える瞬間は、心の中にある思いを言えた時に起こります。
『癒える』とは、『言える』ことです。
娘は坂町が伝えてくれたことが、本当はうれしかったのです。
なにかチャレンジした時、『うまく行きました』『ダメでした』で終わったら、その結果以外は残りません。
どうしてうまくいったのか、どうしてダメだったのか、まで考えます。
『次はこうしよう』まで考えないと、ただやっただけのことです。
特に運良くうまく行ってしまった側は、『勝ったからいいや』で終わります。
これが一番悲惨なパターンです。
次勝てるとも限りませんが、なかなか次の工夫まではしないのです。
『ダメでした』には、可能性があります。
負けたことで、『次はこうしよう』が必ず見つかります。
“きちんと負ける”ことは、終わりではなく、スタートなのです。
P.S.
たったひとつの詰まりが取れるだけで、すべての歯車が回り始めます。
根っこの問題に向き合っていく中で、すべてが変わり始めていくことが、この映画には描かれています。
P.S.2
父と、キャッチボールをしたくなりました。
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